タイトル『あくあポリス 開設1ヵ月記念SS 『約束』』
















「エド、エドってば! どこに行くの!?」



「着けばわかるって! ほら、早く来いよっ。」



先ほどからこの調子だ。は少し遅れてエドについて行く。



ここはリゼンブール。旅の途中で2人に出会ったにとって、初めてエドたちの故郷に足を踏み入れる事になる。



前回は用事が長引き、はエドたちとリゼンブールを訪れる事が出来なかったのだ。



ウィンリィのスパナ攻撃を見事にかわし義足になったエドは、を誘った。



言われるがまま付いて来たので、道もさっぱりわからない。



わかるのは、エドが 片手に花を持っている という事のみ。







やがて草むらがひらけ、視界に草原ではないものが映った。



「・・・お墓 ?」



の問いかけに、エドは振り返りながら微笑み 手を差し出した。



不思議に思いながら、はその手を取る。



優しく握り締めた手を引き、エドが歩き始めた。1つの墓石を目指して。



ある墓石の前で、エドはピタリと歩みを止めた。は墓石に記してある名前を読み取る。



「・・・トリシャ・エルリック・・・」 は驚いてエドの方を向いた。



エドはの方を見ず、母の墓に花を添え 手を合わせている。



も同じように手を合わせ、目を閉じた。





はじめまして、エドのお母さん  と言います



エドワードさん達と旅をさせてもらってます





が目を開けると、エドは墓石の前に片膝を付いていた。



「エ・・・」



「母さん、久しぶり。」



が口を開こうとした時、エドは母親に向かって話しかけ始めた。



は口を噤み、二人の再会を見つめる。 



エドは、また母に語りだす。



「この前来た時にした約束、守れたよ。こいつが 紹介するって約束した、だ。」



「・・・え?」



は目を丸くした。エドが、母親に自分を紹介し始めたのだ。



エドは、構わず続けていく。



「ちょっとドジでさ、ほっとけねぇんだ。でも、俺たちの支えになってくれる。 初めて、俺が惚れた女。


 ずっと一緒にいたいし、守りたいとも思う。・・・俺の最愛の恋人だ。」



そう言い終わると エドは立ち上がり、を見つめる。



の視界は涙に邪魔され、エドを映す事が困難になっていた。



「お前の事 『 今度 来た時に紹介する 』って、母さんと約束したんだ。付き合わせて悪かったな・・・」



エドは苦笑しながら、『 近いうちに、ちゃんと紹介したくてさ 』と付け足した。



「エ・・エド・・・。私なんかで・・いいの? こんなの、足手まといにしか・・・ならないよ・・・」



・・・」



エドは困ったように微笑みながら、を抱き締めた。



「俺は、お前が足手まといだなんて感じたこと無いぜ?俺の方が助けられてばっかりだ。・・・それとも、お前は俺の側に居るの嫌か?」



は、慌てて首を横に振る。



よかった と、エドは微笑んだ。そして、の涙を拭う。



「この先、お前が危険な目に合う事があるかもしれない。でも俺が、絶対に守るからな。



 俺の気持ちは、これからも変わらない。しか愛せない。だから、信じて ついて来てくれないか・・・?」





前を見据える瞳、挫けない気持ち  私はこの人の事が心の底から好きなんだ・・・





は、改めてエドの存在の大きさを痛感した。



そして、 「・・・はい・・・」 と返事を返す。








・・・愛してる・・・」



エドは、囁きながらの瞳にキスを落とした。



そして、唇へ・・・



まるで壊れものを扱うかのような、優しいキス。






二人の周りを、風が駆け抜ける



優しく、包み込むよう



そう・・・母親の笑顔のように














後書き。


読んで下さって有難う御座います。

お陰様で、あくあポリス 開設1ヶ月を迎える事が出来ました!

皆様の訪問が、何よりの支えです。本当に有難う御座います。

お礼に値するかは分かりませんが、SS書かせて頂きました。

たくさんの方に貰って頂き、とても嬉しいです。コメントまで頂けて・・・幸せです!

本当に有難う御座いました。

現在 配布期間は終了しておりますが、貰って下さるという方は 事前にメールなどでご連絡下さい ^^

それでは、これからも このサイト共々 宜しくお願い致します v




Created by DreamEditor